[徒然] 04 June 2011 はてなブックマーク - 不気味の谷とか Twitterでつぶやく

不気味の谷とか

結構前に、Twitterで初音ミクのコンサート動画のURLが流れて来たので見たのだけど色々気になって、十数回も見てしまった。

初音ミクのコンサート動画を見て驚いたのが、気持ち悪さを感じなかったことだ。ここで言う気持ち悪さと言うのは、バーチャルアイドルやオタク的なサブカルチャーが気持ち悪いとかそういうことではない。
いわゆる、「不気味の谷」的な気持ち悪さがほとんど感じられなかったことを言ってる。不気味の谷というのは簡単に言うと、見た目や声は人間そっくりなのに総合的に見て明らかに人間ではない物を見たときに起きる認知不和の状態を指す用語である。
例えば、10年前に公開されたファイナルファンタジーの映画、最近になるけどFF7のその後を描いたOVAを見るとよく分かる。特に前者は、映像がとても綺麗で、人物もリアルに描かれていて、ストーリーもそれなりに面白いのに見ていると吐き気がするというか不快になってくるのだ。
髪の毛一本一本、肌、瞳は凄くリアルでぱっと見不自然なところはないのだけど、髪の揺れ方、瞬き、息遣い、顔の対称性などなどが明らかに人間ではないためこれは人間じゃないと感じるのだけど、静止画で見れば実写と錯覚するので軽いパニック状態になる。他にもわかりやすいところだと、ダンシングベイビーとかも明らかにキモい。(トレインスポッティングでレントンが禁断症状の際に見た幻覚に出てきた天井を這う赤ん坊もそれに近いなーとか)

ところが、この認知不和の不快感が初音ミクのコンサート映像では殆ど感じられなかった。それが凄く気になり何度も繰りかえし見たのだ。
で、特徴として感じたのは下記。
・ 3Dなんだけど、見た目は明らかに人間じゃない
→ 頭でかいし、瞳でかいし要するにアニメで登場するような美少女そのままの容姿

・ 身体の物理的な動きはかなりリアル
→ 身体を揺らしたときや歩いたときの各部の連動が自然

・ 髪の揺れとかネクタイの揺れの動作が身体の動作に自然に追随している
・ 衣装のデザインは左右が非対称
・ 息継ぎとか頑張ってるけど、発声はやっぱり人間のものじゃない
・ カメラワークがなるべく投影スクリーンを感じさせないようにしている
・ 初音ミクは完全に自動動作じゃない?
→ 演奏と合わせるようにリアルタイムでコントロールしてるのかな


これらを総合して考えると、「リアルな物理法則で動いているけど人間と認識できないもの」なので不気味の谷を越えるというより、落ち込む直前でうまく踏ん張っている感じだ。
でも、この辺の感性って訓練による部分があるので人によっては不気味の谷を感じるのかもしれない。(過去アニメ自体を見たことのない何人かに対して、試しに宮崎アニメを見せたけどまったく感情移入できないどころか、そもそも娯楽としての意味をなさなかった。なのでアニメや漫画への感情移入は訓練によるものじゃないかと思う。)

歌自体は詳しくないのだけど、80年代のアイドルソングとかアニメソングっぽいけど、意外と良いなと感じた。また、不気味の谷とは直接は関係ないけど、コンサートと言うものが、仮想人格としてのアイドルを肴にした同時性、一体感の共有を目的としたものだと定義すれば、初音ミクのコンサートは人間のアイドルにはない可能性が潜んでると思う。
そもそも疲れないので長時間が可能だし、不気味の谷に落ち込まない範囲で人間離れしたアクロバティックな振る舞いもさせられるし、映像自体がデジタルなのでサテライトで複数箇所同時で上演することできるしみたいな・・・(SF的妄想に近いけど)
余談だけど、中国の動画サイトでも結構上がっていて、コメントを見ると
「日本のハイテクすげー」、「中国にも同じ技術はあるけど、こういう発想がないんだ。」とか結構人気みたいなので、上海あたりでコンサートでも開いてみれば面白いのにとか思った。

参考:
リアルすぎる不安:『不気味の谷』現象をサルでも確認 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/200910/2009101422.html

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